幼い頃、アニメの「天気の子」みたいな思いになったことがあった。自分の思いが、「晴れろ」と言うと晴れる。自分の思いが「曇れ」と言うと曇る。そんな思いにとらわれたことがあった。自分にはすごい力があるんじゃないかという、そんな驚きの思いだった。しかし、やがてそんなわけはないなと思い、普段の感じに戻った。人間の思いで、天気を左右することなどできないし、できなくてよかった。もし「天気の子」みたいな力があったら、逆に怖い。人間は、使えるものがあればなんでも使って「思い」を叶えようとするから。無病息災にも使えば、戦勝祈願にも使うからだ。「ああすれば こうならないから よかったな」という『底抜け語録』の言葉が、身にしみる。
特別な人間でなくなる練習。
少しでも特別でなくなる練習。
特別な人間になったら、阿弥陀さんから一番遠くなってしまうから。
平凡で、誰にでも出来ること。
出来るだけ、平凡であること。
出来ないことが多い分、よい。
それだけが、唯一の阿弥陀さんとの出会いの場。