私が目にしているあらゆる場所が、阿弥陀さんの内蔵だったとは。自然物も、そして人工物もだ。都営団地が目の前に建っている。
あれは何か。コンクリートもセメントと砂や砂利を混ぜて作る。セメントは石灰石などの混合物だ。微細に見ると、あれらも「弥陀成仏」以来の歴史を持って存在している。
草や木はもちろん、鳥や魚も、そしてコンクリートの団地も、すべて「弥陀成仏」以来の背景をもって、存在している。
すると、私が見ている世界とは、阿弥陀さんの内蔵だった。
阿弥陀さんの内蔵以外を、人間は見ることができなかった。